富良野西岳(1330m)北の峰(富良野スキー場)ルート   2011年1月23日&2月4日

昨年10月に十勝岳を登って以来、約3ヶ月ぶりの登山になりました。装備は色々揃っていますが、一番必要な体力に自信がありません。ましてや勇気がしおれ気味です(笑)。積雪状態は平均で110a、頂上部分は踏み固められていませんから2bほどでしょう。しばらく誰も踏み入ったことがない様子だったので、スキーの踏み跡らしき場所を進みましたが、沈み込みが50aほどありました。その雪質が暫く経っているものなので重く、一人ラッセルがとてもきつい状態でした。最終リフト地点から約1時間ほど頑張りましたが、きつくて両太ももが吊ってしまい1月23日は断念となりました。

1/25000地形図は「布部岳」です。青線が23日のルート、赤線が4日のルートです(ロープーウェイ降り場からの区間は青線です)

                                                                   ↑スキー場のゾーンマップ(画像左の黒細線が登ったルートです)









登ったコースは、春スキーにしばしば使われているルートだとか。23日は、スキー場に到着して登り始めたのが予定より1時間遅い朝8時だったのですが、まだロープーウェイが動いていなかったので…といいますか、初心貫徹で下から自力で登ってみました。駄目ならいつでも引き返すつもりでした。

富良野スキー場は、FISのワールドカップが開かれたことでも有名です。北の峰Zoneと富良野Zoneに大きく分かれていて車で行くには、それぞれ行き方が違って来るので注意が必要です。特に北の峰ルートと書きましたが、北の峰Zoneではなく富良野プリンスホテルがある富良野Zoneですので気をつけてください。北側が北の峰Zone、南側が富良野Zoneになっています。詳しくはコース案内を参照してください。



富良野スキー場へ向うには、旭川からは国道237号を南下して富良野市内で国道38号を滝川方面へ右折します。橋を渡ったらスグに左折して上り坂に入りセブンイレブンを過ぎて次の交差点で左折して芦別岳の登山口へ向う道路に入ります。富良野スキー場にあるロープーウェイは一箇所だけです。そこへ向うわけです。↑スキー場の全容が見えてきました。画像左にある高層ビルが富良野プリンスの建物です。



↑500mほど進むとこの看板が出現します。ここを右折です。     ↑右折するとこの景色です。正面に富良野プリンスが見えます



↑7:47(1月23日) 用意を整え画像左の駐車場に車を停めて画像右方向へ向いました。2月4日は、ここから画像右に進みロープーウェイ前の駐車スペースに駐車しました。↓



↑画像右にあるモスグリーン色の建物がロープーウェイの乗り場です。クリーム色の外壁の建物は食堂です。発券は8時15分から、ロープーウェイの第1便は8時30分です。しかしここで注意です。急いで第1便に乗っても一番上にあるリフトは動いていません。一番上のリフトが動くのは9時からです。それが分からず私は上で20分以上待つことになりました。




↑7:52(23日) ゲレンデを真正面にすると中央部分にエントランスが開けていました。画像左にあるリフトは、まだ動いていません。9時過ぎに動く予定です。画像右に見える建物はロープーウェイの出発ゲートです。15年ブリに訪れた場所なので…思い出し出しの沈黙の時間でした。



↑どのコースなのかも分からない不確かなままスキーで登っていると左に初心者が使うものらしいリフトの終点が見えてきました。↑前方には、富良野西岳らしい勇姿が見えて気持ちが高まります。



↑真っ直ぐに伸びるコースは、気が遠くなるほど長く続いています。このまま帰ろうかと弱気になりました(笑)



↑富良野西岳と1064mポコが仲良く並んで見えました。ここで、朝一番にコースの安全を確認して降りてくるスキー場のパトロール員さんと出会いました。「下から登られてきたんですか〜?」と優しい問いかけでした。「もうすぐ上から降りてきますから気をつけてくださいね〜」と実に清清しい挨拶でした。「はい、コース脇を気をつけて登らせてもらいま〜す」と返事しました。ありがとうございました。




↑9:19(23日) 登り始めてから約1時間半。ようやくロープーウェイの終着駅が見えてきました(画像右)。画像中央部分に見える木の向こう側に最終リフトの乗り場があります。



↑最終リフトの乗り場です。                          ↑途中で振り返ると向かいの十勝連峰がクッキリ見えました。感動です。



↑一人ラッセルが始まる最終リフト地点に向う途中で、またまた振り返るとこんな景色でした。感動でした。年のせいか感動しやすくなっていますね。



↑最終リフトの降り場です。@の部分からコース外へ分け入ります。リフトの監視員から何か言われるかと思いましたが、何も言われませんでした。
ここまで何度もパトロール員から確認の呼びかけを頂きましたが、どなたも「止めてください」とは言われません。やはり事前の調査通り、リフトやロープーウェイを使わない限り「ただの登山者」として扱われているようです。自己責任の世界です。心の中で記する物がありました。「迷惑はかけられない。シッカリ登ろう!」と…



↑踏み入った新雪に続くウッスラ続く踏み跡がありました。心強い反面「頼りにしちゃいけない」と思います。目指す方向が違うかもしれないのです。




↑10:16 それでも狐か狸かの足跡と供に続く踏み跡を辿ると北の峰の頂上基部に着きました。しかし、このあと、北の峰の頂上を踏むと…踏み跡を見失いました。(笑)



↑北の峰の頂上から降りてくると踏み跡が復活していました。どうやら踏み跡の主は北の峰に寄らなかった様子です。またまた自分の進む道に間違いがないことを確信しつつ、安心して歩を進めることができました。



↑尾根を辿るだけの単純な歩みであるはずなのですが、ここあたりから体調の異変を感じ出しました。尾根に林立する雪庇をクリアするたびに足が上がらないのです…汗をかかないように水分補給をセーブしていたのが悪影響を及ぼしたしていたのでしょうか?原因は分からないのですが、とにかく足が上がらないです。情けなくなりました。



↑振り返ると随分一人ラッセルしていたのが分かりました。十勝連峰も綺麗に見えました。




↑行く手には、まだまだ雪庇と尾根が続きます。カナリのラッセルでした。青空の様子も変化して雲が湧き出し、太陽が陰ると実に寒いです。気温は零下15度付近でした。




↑この尾根は相当風が強く吹き付けているようです。尾根の雪山の高さが尋常ではありません。でも天気は上々です。



↑1124ピーク手前でトラバースする地点に着きました。ここを100mくらい進むと視界が開けているはずです。それを想像して一人ラッセルの辛さをしのいでいました。



↑この眺めに立って…ここからの道程と自分の残存する体力を比較しました。下山を完了する時間(15:00)は刻一刻と迫っていました。画像右にあるピークを左に巻いてコルへ出て画像左にある頂上を目指します。コルからの核心部は未経験で何があるか分かりません。一番キツイ地点です。「残りの体力でこなせるだろうか?まして帰りの登り返し2箇所をこなす体力が残っているだろうか?」と不安材料が尽きません。




↑地形図を見ながら、この先の状況に対する自分の残存する体力とをつぶさに比較して…「これ以上、無理はできない」と判断を下して清く下山を決めました。無理すれば頂上に到達できるかもしれません。でも、下山をできる体力が残っているか自信は100%ありませんでした。12時付近に最終リフト降り場に到着して、ヨレヨレで麓に降りたら…




↑ゲレンデには姫路の高校生スキーヤー達やドイツ人、オーストラリア人などなど国際色豊かといえば聞こえはいいのですが…ほぼ外国人に占領されたみたいでいような雰囲気でした。@がゲレンデ方向Aがプリンスホテルのロビーを通って降りてきた方向Bがプリンスホテルのエントランスです。

次回のリベンジをご期待ください。必ず突っ込みます。

                            2月4日に進む            登山道トップへ戻る


inserted by FC2 system