ピアシリ山(987m) ピアシリスキー場ルート   2011年2月20日

夏道の登山口は下川町側にある林道にあります。しかし、冬季間、その林道は除雪されていません。冬のアプローチは、ピヤシリスキー場(九度山)の駐車場からが近くなります。ピアシリスキー場の位置は、名寄市の北東部です。今回も富良野西岳同様、スキー場からのスタートになるため入山届けを出す場所はありません。旭川からスキー場までは、途中で旭川北インターから高速に乗り、士別剣淵インターで降りて一般国道に乗り継ぎスキー場まで約2時間でした。ちなみにこの山は「ピヤシリ山」と名前が付いているそばに991mともっと標高が高い最高点があります。夏道はそちら側を通過して頂上に到達するわけです。今回、時間と天候が許せば最高点に行く予定でしたが、悪天候と靴擦れのアクシデントがあり断念しました。



 1/25000の地形図は「見晴山」と「ピヤシリ山」です(画像上半分がピヤシリ山)。当初は、茶色に見える赤鉛筆で記した線の通りに登るつもりでしたが、調べていくうちにピンクの線か赤線が有望と決め、積雪状態や斜面の状況を現地で判断して、出たとこ勝負でいこうと決めました。登山を開始し始めると先行者があり、ピンク線で示したルートになりました。赤線はガイドブックに載っているルートです。実際、登ってみると、観光道路に出るまで692mポコを漫然と右に巻いた形で進んでしまいました。結果、観光道路とぶつかった位置が、頂上とは反対側になり、距離が長くなる位置でした。コンパスで確認せず踏み跡を辿り、判然と追従した誤りでした。ま、それでも観光道路を戻った距離は200mほどです。下山時は、観光道路の31番標識から等高線をなぞるようにショートカットできました。(ガイドブックの赤線方向は登ったイメージがないので斜面の疎林具合が分からず避けました。また、ガイドブックでも下山時には、私の降りたルートを使用しいます。確実そうなルートを選択したわけです。)
 標高は登山口のスキー場駐車場が約200mです。高低差は約800m、距離は片道約7`。コルからは、ダラダラ登りと思ってください。



↑朝霧が濃い中、5時半に単身先を出発。右上画像の名寄市風連町にある道の駅を示す看板位置に着いたのが7時5分でした。↑名寄市内を過ぎて、JR日進駅の踏切を通過し、スキー場が見え始めたのが7時23分です。あたりの霧がポッカリ晴れていました。



↑スキー場のある九度山手前では快晴です。「こりゃもうけた」と言いたいほどの天気でした。↑7時27分、駐車場の位置に到着。右の建物が温泉「フォレスト」、第1、第3駐車場です。左に第2駐車場があります。スキー場はこの奥になります。



↑用意を整えスキー場に足を踏み入れたのが7時50分。画像中央にある「ここを目指して直進します。奥がスノーモビルの遊び場になっていますので、その広場中央を直進します。左にリフト乗り場があり、その手前に男子用トイレがあります。女性はこの画像の右にある黄色い建物で借りると良いでしょう。(ただし、開いていればの話です)。この日は日曜の早朝でしたが、スキー競技があるのか大勢の若者が居て中で用意を整えていました。気温は零下16度と冷え込んでいました。



↑垂れ流し式でしたがトイレで用を足して出発です 7:59。進む方向は↓ここです。↑先行者がいるらしくキッチリ跡が付いています。とても助かります。残る心配は天気だけです。



↑5分進むと左側に「ピヤシリ自然林休養林」の看板が出現します。  ↑道は、ゆるく右カーブを描いています。先行者以外の古い踏み跡も発見できました。進む方向は間違っていないもようです。



↑8:12 右に曲がると観光道路がピヤシリ川を渡る分岐点に到着。分岐に近づいて看板部分を撮影…「ピヤシリ山頂まで11・5`!!」。ま、ショートカットしますからね。10`ないと思います。



↑分岐からは林道の除雪が一切入っていない様子です。踏み跡の深さが倍の30aほどになりました。↑朝日が照りつけるところは、このように綺麗です。さすがに気温が上がり零下10度になりました。



↑右に流れていた川幅が少し狭まり、谷幅も狭くなったこの部分で進行方向から跡が消えていました。「???」と思い、跡を探すと左岸に踏み跡を発見です。どうやらここで先行者も古い踏み跡がなくなり、方向を変えたようすです。右の急斜面に跡が続いていました。



↑先行者は一度戻るようにして斜め右後方向に向かい、渡渉した後に青線のように進んでいました。




↑取り付きの急斜面を左へ巻くように進み、尾根方向を目指します。ドンドン朝日が当たるようになり暖かくなりだしました。



↑画像右に見える尾根が当初登ろうとした尾根です。太陽の日差しが強く気温は一気に零下4度に跳ね上がりました。



↑8:34 ようやく尾根に出ることができました。大きな木の間隔は開いていますが、小さい木がかなり密集した地形です。下山時にトゲを気をつけなければいけない「たらんぼ」の木が何箇所かあり、記憶にシッカリ植えつけました。登った跡を頼りに滑り降りるので、登っている最中に後を振り返り、大まかな地形を覚えます。この感覚はスキー競技でポールの位置を覚える感覚に似ているような気がします。



↑この画像では踏み跡が尾根の中心をずらして進んでいるように見えますが、木を避けているためです。尾根中央を進み続けていました。



↑どんどん進みます。                             ↑どんどん…どんどん…



↑9:02 尾根の状態が少し広がったようです。地形図を見るとこの辺りから左方向に向わないといけません。



↑先行者も同じ意見だったようです。安心しました。



↑しかし!この辺で天候が急変してきました。雪雲が西から流れてきて小雪が舞い始めました。気温は零下10度です。風は2〜3mくらい。上空はもっとあるようですが、不明です。ここからは692mポコと山頂との間にあるコルを目指します。そうすれば観光道路とも自ずと合流できるはずです。



↑下山のことを考えれば、あまり登りすぎず、かといって斜面を下ることはないように進まなければいけません。下山時に分かったことですが、このあたりから等高線を辿るようにして、もう少し左に寄りながら進むのが理想でした。でもねぇ…登っている時は必死ですから、初めての山に理想は求めちゃいけません。異性との付き合いも一緒かなぁ…(笑)。



↑ここで先行者達も進行方向に疑問を抱いたらしく、踏み跡が2方向に分かれていました。私も幌加内町の三頭山で経験があります。地形図とコンパスを取り出して方向を確認していたら先行者3人が戻ってきました。挨拶のあと「もう降りるのですか?」と確認したところ「昼過ぎに戻らないといけないので…」と名残惜しそうな表情でした。方向は間違っていないかを確認し「観光道路らしい道を確認できたのですが、番号表示が無くてハッキリ分かりません」との答えを得たのでとりあえず、そのまま進むことにしました。



↑後ろを振り返るとこのような景色です。




↑この位置で、どこがコル方向なのかを地形図で確認するべきでした。踏み跡を辿ってしまいました。コル方向は…直進でした。登り過ぎて右に巻いて進んでいるため、視認感覚では左の谷に下りる感覚があります。登り返しは最悪ですから漫然と踏み跡を辿ってしまいました。




↑まるで鹿が2頭いるような木の横を通り…(本当は通っちゃいけません(笑)進みました。



↑片流れの斜面が、いつのまにやら平坦な地形に変わっています。分かっていたのですが、左に進路をとることができませんでした。観光道路が見えないので、観光道路にぶつかるまでは直進しようと決めて進みました。



↑先行者が引き返した位置に来たのですが、観光道路らしき道が確認できません。赤円で示した位置にあると思われますが、下って降りる勇気がありませんでした。とりあえずこの位置から画像右に進みました。(トホホ)



↑200mほど進むと、標識のある道路と合流できました。この画像は進行方向を撮影した景色です。私は画像の右方向から合流しました。ここで(???)と疑問符がつきました。それは…



↑本来なら地形図で思い描いたルートは、この景色にならないといけないのです(笑)。青線は私が進んできた跡。コンパスを出して地形図と合わせ、登り過ぎと進みすぎで観光道路と合流する位置が地図上で奥になっていると確信できました。なのでこの方向に進みます。スノーモビルの跡がウッスラありましたので心強く進みました。しかし、まだまだ頂上までは半分しか来ていません。右の踵が痛いまま一人ラッセルを続けるのか…と少々暗い気持ちになりました。


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