前十勝岳(1790m)

吹上温泉「白銀荘」登山口からカバワラ尾根経由で頂上を目指します。
今回は、夏道を途中までを通り、富良野川の渡渉地点手前で方向を前十勝岳より(東)に進路を変えて進みました。
渡渉地点は、泥流監視センサーがある場所です。毎年この場所に大きなスノーブリッジができるためです。
ホワイトアウト状態が続き、頂上登頂は諦めました。スキーで滑り降りる最中でも、上下の感覚が無くなり転んでしまうほどでした。

1/25000地形図は、白金温泉です。赤線が登りで青線が下り、どちらも想像で引いた物です。GPSの軌跡ではありません。



白銀荘ロビーで登山届けに記入して、登山口を出発したのは、10時です。



@付近に9条歌碑へ続く夏道があります。Aは三段山方向への道です。



↑先行者がいるようで、踏み跡があり助かります。            ↑10分ほどで地震観測所に到着しました。



↑観測所の屋根に積った雪の量が降雪量の多さを物語ります。電柱と小屋との間を進むのですが、10mほどの落差がある急斜面になります。




↑ガクンと急に落ち込む段差が、道の何箇所かにあるので、注意してください。戻りにこのルートを使う場合、スキーを外して登った方が良いです。



↑観測所から滑り降り、5分も歩くとこの斜面が立ちふさがります。道は左斜めに進行していますが、スキー跡は正面でした。シュプール方向が正解です。泥流センサーはシュプール方向でした。




↑初めての道なので、実直に踏み跡をトレースしました。地形が頭に入っていません。地形図を出して方向を確認するべきでした。




↑前方に壁が見えました。踏み跡は夏道通りに十勝岳方向へ真っ直ぐ進んでいますが、2本に分かれていました。どうやら左の方は、間違った様子で、途中で引き返していました。よ〜く観察してソレを判断し、右を選択しました。とにかく泥流センサーを、早く発見したかったです。




↑十勝岳方向は視界が利かず見えません。前十勝岳頂上がウッスラ赤↓の位置に見えています。はっきり見えているのは、カバワラ尾根に続く青↓の前十勝岳の肩です。




↑登ってきた方向(西)をパノラマ合成しました。



↑踏み跡先の赤↓に泥流センサーを発見しました。しかし、渡渉位置が手前です。カバワラ尾根へのルートは概ね青線です。



↑渡渉を終え、泥流センサーの手前に来ました。振り返ると↓



↑こんな感じです。下界は見えますが、薄暗いですねぇ…。青線の切れている位置が渡渉位置です。




↑よく見ると先行者が見えました。↓@の位置です。噴火以前は、カバの木が密集してあったのですが、噴火時の火砕流で、ほぼ丸焼け状態です。その上は、岩と這い松のミックスです。







↑踏み跡を辿るので、ラッセルの消耗が無いおかげで、たいへん進行速度が速いです。光線量が少ないため、踏み跡さえハッキリ写りません。



↑11:29 先行者達が肩の辺りで停滞していました。この先に進むか協議しているものと思われました。



↑私も方の手前まで着ました。ラッセル跡の先に這い松帯のブッシュが見えます。先ほどから何度もこの高さに雲が来襲して、そのたびにホワイトアウト状態になるため停滞を余儀なくされています。完全に視界を失う前に下山するのが賢明かもしれません。



↑先行者達は、やはり肩の位置から滑り降りてしまいました。私もなんとか先行者達の位置まで到達しようと頑張ります。



↑もうどこがどこなのか…撮影していても分りません。



↑下界方向を何度か写しますが、この画像が一番よく映っているものでした。無念ですが、下山します。クラスト状態は酷くないので、登ることは可能でしょうが、スキーで下山ができなくなってしまいます。ホワイトアウト状態で、危険を賭して歩きの下山をするくらいなら、次回の天気がいいときに期待しようと決めました。がっつくことは、ないのです。



↑なんとか視界を確保できる位置まで、降りることができました。

残念ながら、途中敗退です。


                   2012年2月18日へ続く           登山道トップへ戻る

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