パート2です



↑雪上車の跡は、ここまででした。これから先は?と眺めてみると…やはり林道は雪崩れで埋められていました。といっても上部の雪庇が崩れたもので今は雪庇もなくなり安定した状態のようです。でも風が強いため大きな雪庇があれば危険です。慎重に上部を見上げてスピードを上げて通過しました。



↑10:51  通過し終わって後ろを振り返った画像です。
途中、斜面がクラストしていて滑り落ちそうな角度でしたが、なんとか踏みとどまり、無事に通過することができました。
帰りは滑り降りるだけなので、危険は登りほど多くないと判断しました。それにしても気になるのが上部の状態です。
このような状態でした。↓




↑なんとも微妙な状態でした。



↑息を整えて進行方向を見ました。ここから左に回りこむようにして進みます。
そこで私は「えっ!」と思いました。画像右上に利尻山が見えるのです。
しかし、この先には、道なき道、クラスト斜面の連続でした。



↑途中、道が崩れているのか、妙に大きな吹き溜まりが行く手を立ちはだかりました。高さは約3mほど。庇(ひさし)のようにオーバーハング状態なので、仕方なし、下の部分に降りて上り返しを決断です。クラストしているのでクトー(スキー用アイゼン)を取り付けていましたが、斜面角度が急で一歩間違うと滑落しそうでした。




↑なんとか雪庇の上部に上り返し、先を見定めたところで「この先は、スキーで進むのが難しい」と判断してデポすることにしました。




↑頂上らしきものは見えますが、まだまだ先の話です。地図では3箇所くらいの峰を越えなければいけないので足場はなるべくラッセルが必要でないことを祈りました。といってもブーツ用のアイゼンは家においてきてあります。同時に青氷にならないことも祈りました。(いろいろお願いが多いなぁ(笑)




↑11:15 何箇所か膝上までラッセル部分はありましたが、概ね順調な歩みです。2本目の峰を越えると…





↑頂上を目指す峰が見えてきました。しかし、途中にある崖(画像中央)が崩れています。林道はその下を通っているので状況が心配です。部分から方向を変えて頂上を目指します。




↑なんとか崖は大丈夫でした。頂上への取り付き部分はクラストが厳しく、ブーツをキックステップしても5aほどしか差し込めません。一歩一歩、2度のステップを切って進みました。まるで2000m急の斜面ではありませんか…。アイゼンが欲しかった…。




↑11:45 それでもなんとか頂上に立てました。それぞれ西(左上)、北(右上)、東(左下)、南(右下)…と思われる方向を写しました。だってコンパスが正常じゃありませんからね。仕方ありません。それぞれに利尻富士、パンケの北峰、敏音知、ペンケ山が写っています。



↑特に利尻富士はハッキリ見えましたねぇ…。



↑さて、下山は北方面に進み途中で左(西)へ降りました。崩れた崖を回避するためです。自分で雪崩を起こさないよう慎重な足運びです。アイゼンを履いていませんから、余計慎重になりました。



↑スキーをデポした地点に戻り、スキーに履き替えて10:51の地点まで帰りました。そこでシールを外しました。雪庇を気にしながら雪崩斜面を慎重かつ大胆に滑り降りてからは、一気に滑り降りれる場所まで滑り降りました。ちょうど停まったのが389mポコと398mポコの中間地点です。ここでようやく昼食の準備を始めました。ラーメンタイムです。雪がお湯に変わるまで、時間を惜しんでスキーにシールを貼り、ユッタリ穴ぼこの中で風を避けてまどろんでいました。約30分の休憩を挟んで398mポコまで登り返し、シールを外して滑り降ります。上画像の林道分岐点に着いたのが13:50でした。画像でパンケ山が見える方向から来てシールなしで登り返し、画像右に見える自分の踏み跡を下ります。しかし!ここで問題が発生しました。強い向かい風です。角度も緩いせいなのでしょうが、停まってしまうのです。ここからは「す〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と滑れると思ったものですからがっくりでした。それでもなんとか川の三叉路まで降りれ、そこからはスケーティング走行で乗り切りました。駐車位置に着いたのが15:24。全工程、約9時間の登山でした。

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