旭岳 (2291m)

  ことしは単身赴任が終わる年です。極寒の2月に旭岳に挑戦するのは初めて。少しばかり緊張しますが、いつものように午前6時に単身先を出発しました。
途中で見かけた大雪山系は、朝日を後ろから浴びて紫の空に浮かび上がっていました。
快晴が約束された朝でした。アプローチや地形図は、以前の物を参考にしてください。ルートに変更はありません。



道道1160号旭川旭岳温泉線を約一時間のドライブします。
途中、志比内橋の手前で忠別発電所の方向へ左折。



この位置まで来て、何か月かぶりに旭岳とご対面できました。裾野にロープーウェイの姿見駅が顔を出していました。



この時期は、駐車場が無料です。車を停めて用意を整え、出発したのは7時11分でした。
画像中央に見える木の枝に朝日が当たって輝いていました。
出発時、下界の気温はマイナス13度でした。ここでは、ゆうに-20度を超えていることでしょう。

オーバーパンツも履かず、「出発時は、寒いくらいが丁度良い」とつぶやきながらスタートしました。
最初の壁を越えたところで、尋常でない冷え込みを実感し、慌てて立ち止まり、ザックを下ろしました。
2重手袋の上にオーバーグローブを装着し、頭からフェイスガードをかぶったのです。

息をすれば顎が冷たい。両手の指がジンジンしていました。
おかげでようやく人心地がつけました。10分のロスタイムでしたがね。



木々の陰に入り、底冷えする寒さ。
コース整備用の圧雪車が先行してくれたので、凍った雪面を砕いてくれたのでシールの利きは良く、安心して進みました。



一番の核心部である姿見手前の急登。
ここも日陰になるので、斜面が凍っている場合が多く注意が必要です。



とにかく冷え込んだ朝でした。キラキラとダイヤモンドダストと共に斜面が煌めき、現実離れした幻想の世界を進んでいる感覚でした。



8:36 急登の途中で周りは白色のはずでしたが、周りは青く染まっておりました。
前方の小山に朝日が当たり、そこだけポッカリ白く見えるのです。
あまりの綺麗さに、疲れを忘れた一瞬でした。



9:05 ようやく姿見の池と避難小屋が見えてきました。
妙に積雪が少ない気がしました。



9:17 案の定、雪が少なかったですね。この時期の小屋は2階の窓から出入りします。↑20分休憩していると、ロープーウェイを利用した客に追い越されてしまいました。
しかし、一階でさえスッキリ見える状態でした。                         クトーを装着して登りを再開しました。



10:21 やはり下から上った人と、楽した人ではスピードが違いました。けっして年のせいではない(負け惜しみ)。



10:22 トムラウシや十勝連峰が綺麗に見渡せました。あまりに綺麗なので、下山するまで何度も見つめてしまいました。初恋の人を見つめる気持ちでした。
目に焼き付くほど、何度も見惚れてしまいました。ここでスキーをデポしてブーツにアイゼンを装着し、身軽になって登りました。



10:40 7合目付近までは問題の無い斜面です。



11:40 9合目を過ぎてニセ金庫岩の部分に到着しました。



↑右手を見るとこの景色でした。トムラウシと十勝連峰の位置が手に取るように分かります。



11:46 金庫岩から姿見駅方向を俯瞰しました。この景色も今年はきっと見納めでしょう。



11:59 頂上に到着しました。思ったより疲労がありました。登り始めて5時間。途中、休憩やアイゼンの装着、服装の追加など今回はロスタイムがかなり
ありましたから仕方がありません。本来なら4時間ほどで登れる距離でした。後方旭岳を見て、その積雪の少なさに驚きました。景色全体が茶色でした。



この分では、斜面はガリガリですね。スキーをデポして正解でした。


地獄谷を俯瞰しました。今回は画像を大きく載せましたので読み込みが遅くなることでしょう。下山の様子は次のページに譲ります。

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